3度に渡り国や自治体から発行された地域商品券の歴史をおさらいしましょう。

地域商品券の歴史

地域商品券の歴史

 

商品券の歴史は古く、その起源は江戸時代に遡ります。
もともと商品券は各店舗限定で使えるものから始まり、現在身近になった全国で使える商品券・ギフト券は後発組です。

 

国や自治体が税金を投入して発行された地域商品券は、1999年発行の地域振興券と2015年・2019年に発行されたプレミアム商品券があります。
今回は、主に国や自治体が過去に発行した商品券の歴史と概要について、詳しく紹介いたします。

 

1999年登場の地域振興券

「振興券」の名称を使っている通り地域振興券は購入することができず、国から全国の対象世帯へ無料交付されたものでした。
そして、受け取った振興券は、商品券と同じように地域の対象店舗の支払いで使える仕組みです。

 

地域振興券は、バブル崩壊後に複数回にわたって減税をしても消費の拡大が限定的だったことを理由に、消費として使わないといけない振興券を配布する形式を初めて採用しました。
子育て支援、老齢福祉年金等の受給者や低所得高齢者の経済的負担軽減、個人消費の喚起が目的で、受け取れる人の条件は次の通りです。

 

  • 15歳以下の子供のいる世帯主
  • 各種年金・手当の受給者
  • 生活保護の被保護者
  • 社会福祉施設への措置入所者
  • 満65歳以上で市町村民税の非課税者

 

上記を対象に、1,000円の地域振興券を20枚(2万円分)、総額6,194億円を贈与という形で交付しています。

 

地域振興券の問題点

浮いたお金を貯金する様子

 

使わないといけない地域振興券によるバラ捲き政策によって大きな効果を期待されていた中で、消費の押し上げは交付対象世帯で見ても10%しかありませんでした。

 

地域振興券で食料品・衣料品などを購入して現金を使う生活費を抑え、浮いた分を貯金に回す人が多かったことが最大の問題です。
また、一部でお金のある人が受け取れて本当にお金に困っている人が受け取れない問題点を指摘されています。

 

プレミアム商品券(2015)

2015年に発行されたプレミアム商品券は、国が主導になって各自治体が発行した歴史を持ち、発行量・プレミアム率・名称は各自治体で異なりました。
プレミアムは最低で10%、優遇する自治体では20%の内容で、主に1,000円×10枚(1万円分)の商品券を8,000~9,000円で販売する内容です。

 

2015年に発行されたプレミアム商品券は買える人の所得制限がなく、地域によって販売方法や購入限度額のルールも大きく変わる仕組みです。
地域によっては買える量の制限がなかったため、転売屋をはじめ一部の人が買い占めをし、多くの人が利用できずに終わる結果でした。
なかには発売後わずか3分で完売する事例もあり、不公平だといった批判が相次いでいます。

 

一定の効果があったものの、低所得者の負担軽減には繋がらず、購入者の大半は節約意識の強い人だったため、安い量販店で使われる比率が高くて個人商店への恩恵が限定されてしまいました。

 

プレミアム商品券(2019)

2019年の消費税増税

 

2019年10月の消費税増税に合わせて発行されたもので、2015年に発行されたプレミアム商品券の問題点を改善すべく、以下のルールで発行されました。

 

  • 対象者は住民税非課税者と3歳半以下の子供がいる世帯
  • 1枚500円の商品券10枚冊子(5,000円分)を4,000円で販売(お釣りは出ません)
  • 対象世帯は期間内に5セットまで買える(購入2万円分・商品券2.5万円分)
  • 購入方法は主に指定された窓口(郵便局など)で引換券を提示した窓口購入
  • 販売締め切り日時は地域によって変わる(2月末~3月22日頃の対応が多い)
  • 購入時期に関わらず使用期限は一律で2020年3月末

 

低所得者と子育て世帯への支援を重点的に行う交換券配布をする仕組みは良かったのですが、プレミアム商品券を交換した人は全国平均で約4割。
東京にいたっては約3割しか交換されなかったデータが出ています。

 

交付対象世帯で利用しなかった人の意見では

共働きで平日昼間に郵便局へ行く時間を作れない

まとめ買いしようとすると2万円の持ち出しがある負担が大きい

500円でもお釣りがでないのは不便

スーパー・デパート以外で使えるお店が意外に少ない

有効期限が短いので使い切れる自信がない

このように、交換する手間と1セット4千円・最大2万円の負担がネックになったようです。

 

新型コロナウイルスの経済対策で新たな商品券を発行する議論が行われているので、これから発行される最新の地域商品券では、魅力的で多くの方が活用できる内容へ改善されることを期待しましょう。

TOPへ